kms_2013's blog

[サマプロ©2013]の記録です。 8/12(月)~9/9(金) 上海万谷建築設計

オフィスタワー建築調査 / 東京スクエアガーデン その1

今回から、このサマプロ2013の宿題でもある「オフィスタワー建築」についての調査を報告していきたいと思います。

 

 

 

『東京スクエアガーデン』

 

 

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                                外観写真1

−概要−

 

名称  − 東京スクエアガーデン

所在地 − 東京都中央区京橋3-1-1

最寄り駅 − 地下鉄 京橋駅直結

都市計画・基本設計・監修 − 日建設計・日本設計共同体

実施設計・管理 − 清水建設大成建設設計共同体

施工 − 清水建設大成建設設計共同体

プロジェクトマネジメント − 東京建物

最高高さ − 約124m

敷地面積 − 8,131㎡

延床面積 − 117,461㎡

オフィス賃貸床面積 − 62,218㎡

基準階床面積 − 3,465㎡

階数 − 地上24階、地下4階(7階〜24階 オフィスフロア)

構造 − 地上/鉄骨造 地下/鉄筋コンクリート造 制振構造

工期 − 2010年9月〜2013年3月

建設費 − およそ350億円

環境認証 − DBJグリーンビルディング認証「プラチナ」

 

 

 

 

 

開発事業主6社が共同で計画し再開発した大型複合ビルです。

高い省エネ性能や防災性能を備えたサスティナビルであり、低層部には「京橋の丘」と呼ぶ階層状の緑地帯を設け、緑地面積は約3000㎡に上ります。奥行き1.8mの大きな庇が建物の特徴で、断熱・遮熱性能を高めています。

 

 

 

地下1階〜地上3階は30店舗あり、他には大型商業施設や子育て支援、医療施設も設置しており、子供がいるオフィスワーカーに快適なビジネスライフを提供できるようになっておりいます。さらに2300㎡のコンベンションホールもあり、会議や展示会の利用などにも対応できます。

 

 

−東京駅八重洲エリアについて−

 

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                            図1−八重洲俯瞰写真  

 

東京スクエアガーデンは、東京駅東側の八重洲口エリアに位置しています。八重洲口は丸の内側に比べると、再開発が遅れていています。そのため古い建物が多く残っており老朽化が問題視されている、スカイラインも低く揃っています。

 

 

この八重洲には、多くの企業の本社があり、オフィス街として機能していたが近年は再開発事業とともに商業のスポットとしても注目されている場所である。

 

 

八重洲口側の再開発は、東京駅駅ビルの再開発(グランドトーキョー)に始まって、八重洲口(グランドルーフ)そして点線に囲まれた地域は、街区毎に再開発が計画されており、八重洲エリアはこのようなオフィスタワーが増えていくと予想されます。

 

 

図2は赤色が現在、再開発を計画されている場所です。

図3の赤色は既に、再開発された建築です。

 

 

外堀通りに面した区画の多くが対象場所となっています。このエリアは街路がグリッドになっていて、街区の中には、ペンシルビルや雑居ビルなど比較的小規模のビルで構成されています。東京スクエアガーデンもかつては、3つ街区に複数のビルを建っていた場所を、1つの街区1つの再開発として計画された建築です。

 

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                        図2-八重洲再開発計画予定図

 

 この東京駅周辺には、グランドトーキョーをはじめ、丸ビル、新丸ビル、JPタワー、歌舞伎座タワーなど大規模オフィスが多数あってこれらのビルのオフィスフロアと競合していると思われます。昨年の2012年の東京5区(港区、中央区、千代田区、渋谷区、新宿区)のオフィス空室率が9.23%と過去最高になり、明らかに供給過多になっていると思われる。このような状況は、大阪の梅田周辺も同様に再開発による超高層ビルの建設ラッシュによって供給過多が起きています。

 

 しかし、建物の老朽化をそのまま放置しておくわけにもいけないので、再開発の方法を超高層だけではなく、容積率が小さい建物への開発も、考えていくべきではないでしょうか。建設縮小と言われている日本にあった再開発の提案が重要だと考えます。

 

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                            図3-京橋駅付近地図

−交通アクセスについて−

 

 東京スクエアガーデンは、京橋駅に直結しています。さらに、東京駅・有楽町・宝町駅・銀座一丁目駅などから徒歩6分以内という好立地にあります。都内や都外から通うサラリーマンにとっては、通勤時間が掛からずに通える場所だといえます。

 

新幹線:東京駅のアクセスは、6分。

飛行機:羽田空港のアクセスは20分と、地方出張や海外出張もとても行きやすい場所だと言えます。

 

 幹線道路は、鍛冶橋通りと中央通りの交差点に位置しています。地下駐車場も設置してあるので、通りからもアクセスの良い位置と言えます。

 またオフィスから500m圏内に、飲食店の数は500軒以上あって気軽な飲食店や接待にも使える高級店まで幅広くあります。ホテルや大型商業施設も集まっている場所です。

 

 

続きは複数回に分けて、掲載したいと思います。

京橋の歴史や、サーベイした空間など掘り下げて行きたいと思います。